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子どもにとってしんどい治療の時に親への説明と全く同じことをもう一度私にも伝えてくれた医者がいて、その時、言っている内容はよくわからなかったけれど、しっかり説明をしてくれているという理解があった。

 

親と医者が深刻そうに話す内容を理解できないまま盗み聞きするしかない時間はすごく不安で、端的に、もうそろそろ死ぬのだろうと思った。

 

この悲しさを思い出させてくれたポニーテールは常に後ろを向いているけれど、偶像でとらえるアイドルの目線は真っ直ぐで、あざとく振り返ってみたりする可愛さに少なくとも別の世界があることを教えてくれた。

 

時代は大きく異なっていても困難にいくつかの共通点があり、それらを伝えてきた昔の文章に勇気を貰える時、生きている世界が違うと思い込むことでやっとアイドルを見られる自分に納得できる。